美容室のお金の問題

美容室の社会保険 あなたのサロンは加入義務の対象に当てはまる?

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美容室の社会保険 あなたのサロンは加入義務の対象に当てはまる?
先日訪問した美容室でオーナーさんと話している中で「うちも社会保険に入ることになったよ」と。
立派ですねと返したら、加入しなくて済むならその方がいいけど、加入せざるを得なくなったからだと。
そのサロンは北関東の人口16万人ほどの市にあり、パートさんを入れると約20人ほどの従業員がいます。地方都市のサロンでも社会保険加入は避けられない現実があります。膨れ上がる社会保険制度の財源を確保するために、美容室へも社会保険加入の圧力はますます強くなってきているそうです。あなたのサロンにいつ声がかかってもおかしくない状況です。美容室の社会保険についての疑問にお答えします。

あなたのサロンは加入義務がある?

大まかに言うと法人は加入義務あり。個人事業は義務なし。

美容室を法人で経営している場合

株式会社や有限会社など、法人にしてサロン経営をしている場合は例外なく加入が義務づけられています。例えオーナーが独りで営業している場合でも加入義務があります。

法人経営の美容室パート・アルバイトも対象になる?

パート・アルバイトのスタッフも同じ店舗の正社員スタッフの、4分の3以上の時間や日数働いている場合は適用範囲となります。また、平成29年4月から以下の項目に当てはまる方が社会保険の新たな加入対象者となりました。
•1週あたりの決まった労働時間が20時間以上であること
•1ヶ月あたりの決まった賃金が88,000円以上であること
•雇用期間の見込みが1年以上であること
•学生でないこと
など
詳しくは政府公報オンラインをご覧下さい

美容室を個人で経営している場合

個人事業の美容業は強制摘要ではないので、加入義務はありません。一般的には事業主本人を除き、常時使用のスタッフが5人以上いる場合は加入しなければなりませんが、美容業は任意適用となる業種(サービス業/理容・美容業、旅館、飲食店、料理店、クリーニング店等)ですので、加入しなくてもおとがめなしです。
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加入したらどのくらいお金がかかるの?

厚生年金保険は会社と従業員が半分ずつお金を出さなければなりません。保険料は都道府県や月給によって異なります。例えば平成29年の東京都の例では月給20万円のスタッフの場合、全額で19,820円。サロンで負担する金額は半額の9,910円となります。※介護保険などの条件によって保険料は異なります。
ひとり頭はそれほどでなくても、スタッフが10人・20人といたら大きな金額になります。毎月のことですから、なおさら財源確保は必須です。

社会保険の義務はないけど将来のために加入したい場合は?

個人事業でも売上げが良い状態で安定しているというサロンもありますね。
スタッフのため、自分の将来のため、または採用のため社会保険に加入したい場合は入れるのでしょうか?→申請が通れば加入できます。

個人経営の美容室でも社会保険に加入できる?

任意適用の場合、従業員の半数以上の同意が得られれば加入できます。

社会保険に入るにはどこに申請すれば良いの?

従業員の半数以上の同意を得を得たうえで、事業所を管轄する年金事務所に「任意適用同意書」・「任意適用申請書」などを提出します。認められれば加入できます。スタッフが増えたらその都度申請します。

加入すれば採用の面では有利に

近年では美容学生の就職活動に、多くの場合親も関わってきています。就職先は美容室だけでなく、エステやフェイシャルサロン、まつ毛エクステサロン、ネイルサロンなど選択肢が幅広くなっています。当然その中には大手企業も存在します。そのような企業と労働条件を比較される事になりますが、人材不足の美容業界で社会保険完備は採用のアドヴァンテージを得ることは容易に想像できます。

美容室の社会保険 あなたのサロンは加入義務の対象に当てはまる?

義務はあるのに加入しなかったらどうなる?

結論としては逃げ切るのは無理でしょう。
行政調査で未加入が発覚し指導に従わず強制加入させられると、過去2年間さかのぼって社会保険料を徴収されることになっています。金額は従業員数や給与によって変ってきますので目安を出すのは難しいですが、サロンによっては経営存続を左右する相当大きな金額になるでしょう。
そのような大きなリスクをおかしてまで拒否するのは得策とは言えません。

面貸ししてる場合はどうなるの?

契約して面貸し(鏡貸し)している場合はサロンが社会保険料を払う必要はありませんが、雇用関係にはないことをキチンと証明するためにも、しっかりとルールを定めて契約書などの書面で残しておく必要があります。

まとめ

ニュースでは株価が上がり、円安が続いて景気が良くなってきたと頻繁に耳にしますが、美容室経営ではなかなか実感できない現状ではないでしょうか?そんな中、社会保険にも加入しなければならなくなると、経営的には相当厳しくなるでしょう。いざという時のためにもお客様へのサービスに影響が出ない程度に経費を節減する一方で、売上げ増加の戦略を練っておきましょう。今が頑張りどころです。また法人から個人へ戻す(個人成り)ことも一つの方法かも知れません。


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